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December 2007

2007.12.25

onceダブリンの街角で

前から観よう観ようとずーっと気になっていた作品でしたが、ようやく観ました。
いちいち断りながら映画評を書くのも面倒なので、今後、書きたい作品が出てきたときには書くってことで。はい。


アイルランドのダブリンで出会ったストリートミュージシャンの男と、貧しい暮らしのチェコ移民の女。ささやかな男女の出会いを描いた「once ダブリンの街角で」


アイルランド、ダブリン。壊れかかったギターで街角に立つ男。夜に自分のオリジナル曲を歌ったところ、聴いて褒めてくれた女。彼女はチェコからやってきた移民だった。彼女自身もピアノを弾き、音楽を通して惹かれ合う二人。
夢をあきらめかけていた男は、彼女の励ましで、仲間を集めデモCDを作って、ロンドンへ旅立つことを決意するが……。

主人公を演ずるグレン・ハンサードという人はえらく歌が上手いなあと思ったら、それもそのはず、アイルランドのバンド“The Frames”のボーカルなんだそうです。寡聞にして知りませんでした。いけませんねえ。
典型的な“ボーイ・ミーツ・ガール”ですし、演出も特に上手い訳じゃない。はっきり言ってPFFでスカラシップ獲りましたって作品の方が上と見えなくもない。
でも、この作品の魅力は、それを補ってあまりある、グレン・ハンサードとヒロインのマルケタ・イルグロヴァが唄う歌の数々なのです。素朴だけど心にしみてくるグレンの歌が全編を飾り、この二人がうまく結ばれてくれればいいのに、と友人の恋を見ているような気分になってきます。
そして、主人公二人の魅力もさることながら、主人公の父や一緒にセッションをする仲間など、ダブリンの街の人々がとっても素敵なのです。彼らが要所要所でとっても良い表情をするんですよ。

なんてことのない話だし、決して出来の良い映画ではないけれど、観終わった後、じわっと心の奥が暖かくなる作品です。こういう作品が一本あると、ほっとしますね。年内に観られて良かった。

観終わった後、絶対サントラCDを買いたくなるので、お財布には余裕を持って劇場へ行きましょう。

絶対オススメ、観るべし!

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2007.12.24

原田眞人監督「魍魎の匣」

前に宣言していた通り、映画の単独批評は書かないことにしていたけど、いやあ、あんまりのことに、これは書かねば。

私が観た立川シネマシティでは、なんと初回が18:00からの回ということで、それなりの入り。

京極夏彦原作妖怪シリーズ映画化第2弾
監督が故・実相寺昭雄監督から「金融腐食列島〔呪縛〕」「突入せよ!「あさま山荘」事件」の原田眞人監督に交代。
シリーズ第1作の「姑獲鳥の夏」は、実相寺監督特有の映像美とペダンチックな難解さを押し出していたので、その点「難しい」と感じたかもしれない。
前作からキャストはほぼ同じだけれど、関口役が椎名桔平に変わって、京極堂役の堤真一、榎木津役の阿部寛とおっさんアンサンブルが良くなったと思います。ここは前作より良いです。

ところがです、そう手放しでは今作は褒められない。
今回の「魍魎の匣」は、観ている間、いったい何が展開してるのかさっぱりわからないのですよ。
劇中では以下の事件が並列に展開するのですが、

1.美少女連続バラバラ殺害事件
2.謎の新興宗教教団事件
3.引退した女優とその娘の謎
4.箱館(はこやかた)の謎

それぞれどう展開してどう繋がっているのかが、まったく頭に入ってこないのです。これはいったいどうしたことか。
しかも、説明不足なんかじゃなく、頭から延々と続く説明台詞の応酬。京極堂も関口も榎木津も木場も敦子(京極堂の妹)もしゃべるしゃべる。ところが、何を説明しているのか皆目わからない。ある意味凄い映画です。
いや、その混乱ぶりが監督の狙いだとしたら相当のものですが、どうもそうとは思えない。台詞劇のアンサンブルを狙ってみたらば、思い切り外してしまったように思います。
上海ロケによる戦後東京の画作りの充実ぶりや、タランティーノばりの時間差構成など工夫点は多いものの、話がわからないんじゃどうしようもない。


あと、箱館に乗り込む京極堂一同が、多分原田監督は狙っていないけど、無意識的にゴレンジャーになってます。ちゃんと石切場でロケしてるし。
アカ=京極堂、アオ=榎木津、キ=木場、モモ=中禅寺敦子、ミド=関口。
原作よりも前作の映画より、今回の堤京極堂は積極的にリーダー役をやる(しかも三の線入ってる)んですよね。原作大好きな人にはイメージ違うかもしれない。でも堤真一がやるんだと思えばこれぐらいのことはありかと思います。

で、家に帰って「SP」を観て、堤真一漬けでした。


観たい方は、直前に原作を読んでから劇場に行くことをオススメします。

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2007.12.23

第31回日本アカデミー賞予想

今年も年の瀬、日本アカデミー賞のノミネートが発表になりました。
今回は「それでもボクはやってない」「ALWAYS 続・三丁目の夕日」「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」「キサラギ」「眉山」が作品賞ノミネートだそうです。

賞の実態はともかく、テレビで授賞式が放送されることもあって、知名度は抜群。だからツッコミどころも満載なので、せっかくですから予想を立ててみましょう。

日本アカデミー賞公式サイト

第31回日本アカデミー賞ノミネート一覧


<作品賞>
「それでもボクはやってない」が本命だけど、こちらはフジテレビ製作なので、日本テレビ的には「ALWAYS 続・三丁目の夕日」で正続連続最優秀作品賞という快挙も狙うところか。「東京タワー」はその二つからすると一段落ちる。「キサラギ」はノミネートされただけめっけもん。「眉山」は数合わせです。やっぱり「それボク」かな。

<アニメーション作品賞>
ここは「河童のクゥと夏休み」ですかね。他の並びをみても、無理がありますから。

<監督賞>
久々の監督作復帰で周防正行監督。多分ここは鉄板。

<脚本賞>
「それでもボクはやってない」が強いと思うけど、ここはひとつ「キサラギ」を推したいところ。というか「キサラギ」が賞を獲れるとしたらここしかないと言う気もする。

<主演男優賞>
「それボク」加瀬亮本命、「東京タワー」オダギリジョーが対抗という感じかな。「像の背中」役所広司はない。役所さんにはこれまであげたから、避けられると思う。

<主演女優賞>
「東京タワー」樹木希林。ここは固いと思う。対抗馬としては「愛の流刑地」寺島しのぶかなと思うが、作品が弱すぎる。

<助演男優賞>
ここは読めない。逆に誰が獲ってもありそう。本命で考えられるのはダブルノミネートの堤真一(ただし受賞は「続三丁目」の方)、もしくは「キサラギ」の香川照之。「東京タワー」の小林薫も可能性はあるかも。

<助演女優賞>
ここも読めないけど、貫禄で「眉山」宮本信子か。あとはドングリの背比べ。

<音楽賞>
どれも決め手には欠けるが「さくらん」椎名林檎に獲らせてコメントが出る方が、テレビ的においしいので、そうかなと。

<撮影賞・照明賞>
ここは「それでもボクはやってない」かと。地味でありながらリアルきわまる法廷シーンを撮った技術は賞賛に値する。

<美術賞>
ここもロケかと見まがうばかりのリアルなセットを作り上げた「それでもボクはやってない」か。「続・三丁目」「東京タワー」はどちらもがんばって昭和を再現していたけど。「さくらん」はリアルさよりイメージとしての派手な作りが賛否両論かもしれない。

<録音賞>
ここも「それでもボクはやってない」。技術系は「それボク」が総獲りしそうだと思うけど。

<編集賞>
「それでもボクはやってない」。ここは鉄板。2時間半を飽きさせないのはさすが。

<外国作品賞>
「硫黄島からの手紙」もしくは「バベル」。貫禄で「硫黄島からの手紙」でしょう。


「それでもボクはやってない」がかなり獲ると思うけど、役者に関しては加瀬亮以外獲らないと思うので、それを他の作品で分け合う形になると思います。
授賞式の放送は2008/2/15。当たるかどうだか、楽しみです。

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2007.12.18

映画オールタイムベストテン結果発表!

前に書いた、washburn1975さんがご自身のブログで募集されていた映画オールタイムベストテンの結果が発表になりました。
http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20071216

もっとユニークな結果になるのかなと思いましたが、並んでみるとははあ、そんあもんかな、と思う結果ですね。(見事なくらい、自分の投票とカスってもいないや)
投票者の傾向としては、だいたい30代ぐらいでネットにアクティブな映画マニアが集まったのかもしれません。

なんにしても、思いつきとはいえ、これだけの人数(100人ほど)の投票があり、それをまとめたというのは大変なことです。お疲れ様でした。


さて、今度は今年の年間ベストを考えなきゃ。

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2007.12.11

万年筆「ALWAYS」

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先日、本屋さんで「Lapita」1月号を購入。
「Lapita」は毎年恒例のミニ万年筆が欲しくて、このときだけ買うのです。(写真1)

たしか2005年が「檸檬」(梶井基次郎)をモチーフに黄色のペン軸、2006年が「赤と黒」(スタンダール)をモチーフに赤と黒のツートン。今年はなんと!「ALWAYS 続・三丁目の夕日」をモチーフに作られたその名も「ALWAYS」。夕日のオレンジ色のペン軸。

最初の「檸檬」は買いそびれて入手出来なかったのですが、第2弾の「赤と黒」は気に入ってちょっとの間使ってました。(写真1の真ん中の万年筆)
まあオマケにしては使えるね、というところ。

で今回の「ALWAYS」も早速使ってみました。(写真2)
ペン軸が今回細くなりましたね。慣れるまでにちょっと時間がかかるかな。
これで気分は茶川先生です。小雪求む。

今、普段使っているのは、ペリカンの子供学習用万年筆“ペリカノJr.”(写真1の一番下)。

子供が使いやすいようにということで、握りのところが指が正しくそえるようになっている。書き味もいい。へんに高い万年筆より、お得です。
伊東屋とか輸入文房具を買えるところなら入手できます。オススメ。

それにしても、なんとこんなグッズまで出来るとは。
恐るべし!>「ALWAYS 三丁目の夕日」

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2007.12.08

映画オールタイムマイベストテン

師走に入って、本のベストや映画賞の発表が始まり、キネ旬にも読者選出ベスト・テン(中黒が入る)の投票はがきが綴じ込みが入ると、ああ年末だなあと思いますね。

そろそろ自分の映画年間ベストを考えないといけないんですが、あと残り時間で観るだろう映画を考えても、ベストに入ってきそうな作品が見あたらないですが。まあ下駄を履くまでわからない。

映画賞はなんとなく大勢がみえてきましたが、どうなんだろうなあ。うーん。


さて、男の魂に火をつけろ!というブログをやられているwashburn1975さんが、映画オールタイムベストテンの募集をされているので、ブログを持っている方は、参加されてみてはいかがでしょうか。
http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20071203


この手の「オールタイムベスト」というのは、余興でやるものではありますが、「何が自分の好みなのか」ということを表明するわけで、結局のところ参加者それぞれの人生観のぶつかり合いなわけです。
というわけで、御託はともかく、まずは私のベストを。


1.E.T.(スティーブン・スピルバーグ監督)
2.バック・トゥ・ザ・フューチャー(ロバート・ゼメキス監督)
3.ルパン三世 カリオストロの城(宮崎駿監督)
4.ドラえもん のび太の恐竜(福富博監督)
5.ゴジラ(本多猪四郎監督)
6.男はつらいよ(山田洋次監督)
7.プロジェクトA(ジャッキー・チェン監督)
8.宇宙戦艦ヤマト(舛田利雄監督)
9.Uボート(ウォルフガング・ペーターゼン監督)
10.ライトスタッフ(フィリップ・カウフマン監督)


結局、10代に観たものですべて占められてしまった。しかも大半は70年代終わりから80年代にかけてのリアルタイム作品である。(「ゴジラ」だけ極端に古いけど、実際は1984年リメイク版「ゴジラ」(橋本幸治監督)の際にあわせて観ているので、これもある意味リアルタイム作品なのだ)
これらの作品から受けた影響が、現在までの自分の骨であり血肉となっているのだ。
しかも、並べてみるとはっきりわかったけれど、一貫するのは「隣にいて欲しい、すこし不思議な存在」と「ああなりたいあこがれの存在」なのである。
前者はE.T.であり、デロリアンを作ったドクであり、ドラえもんであり、ゴジラである。後者はジャッキーであり、ヤマトやUボートやオリジナル7の男たちなのである。
そしてその両方を併せ持つのが、ルパン三世であり、車寅次郎なのだ。
ドラえもんやルパンはそばにいて欲しくても叶わぬ夢だが、寅さんを伯父に持つ諏訪満男君がなんとうらやましかったことか。
「ああこんな時に伯父さんがいてくれたら……」と旅先で嘆いていると、ひょっこり寅さんは現れるのだ。

時が経ち、満男を演じた吉岡秀隆君が、今度は子供たちを相手に「頼りないけど愛すべきおじさん」を演じた「ALWAYS 三丁目の夕日」を私が褒めるもの、おわかりいただけるのではないだろうか。(続ではアレも出てくるし)

もうひとつ、「ヤマト」「Uボート」などの「無駄とわかって絶望的な戦いにむかっていく」という悲壮美にハマッてしまうのも、ヤマトブームに子供心を直撃されてしまった世代でもありますな。あれまあ。
ま、これはもう一方、テレビアニメ富野作品「ザンボット3」などの影響も大きいのですが、それについてはまた機会を改めて。


といったところで。

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2007.12.03

山崎貴監督最新作!

「ALWAYS 続・三丁目の夕日」が大ヒット上映中の山崎貴監督の最新作が、実はひっそりテレビで観られます。アニメ「もやしもん」のオープニング映像です。
山崎貴監督はそもそも白組所属のVFXマンですから、そのお仕事のひとつなのでしょう。

「もやしもん」は関東ローカルの深夜に放映中なので、地方の方は調べてみてください。もしくはDVDをお楽しみに。

ところで、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」以降に観た映画のタイトルをここにまとめて書いておきます。


「ディスタービア」
「タロットカード殺人事件」
「SAW4」
「ブレードランナー ファイナルカット版」
「クローズZERO」
「バイオハザードIII」
「椿三十郎」
「呉清源 極みの棋譜」

この中でオススメしても良いなと思ったのは「クローズZERO」かな。若手俳優たちのギラギラっぷりが意外に楽しめます。「呉清源」は出来が良いとも言えないし、好き嫌いが激しいと思うけど、個人的には好きです。
「椿三十郎」? 聞くだけ野暮です。

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