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January 2009

レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで

ジェームズ・キャメロンの大ヒット映画「タイタニック」の主演、レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレットの二人が、11年ぶりに共演。「アメリカン・ビューティー」のサム・メンデス監督が、都市郊外で暮らす夫婦の虚無と崩壊を描く「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」

1950年代のアメリカ。大手企業で働くフランク、女優志望のエイプリル。二人は結婚し、二人のこどもにも恵まれた。都市郊外の住宅街“レボリューショナリー・ロード”に家を買い、他人がうらやむまさに理想のカップルのはず、だった。
しかしいつしか二人の間に、虚しさと気持ちのすれ違いが起きていく。そこで、お互いにやり直そうと、エイプリルの提案で二人はある計画を立てるのだが。

いや、恐ろしい。
サム・メンデスは「アメリカン・ビューティー」でも、都市郊外で暮らす家庭の悲劇を描いたけれど、これは理想のカップルが完全に崩壊していく姿をどこまでも見つめていく。「幸せが音を立てて崩れ落ちていく」なんて常套句があるけれど、この映画、本当に2時間の上映時間の間、主役二人の幸せが、ガラガラと崩れ落ちていくのです。見事に、完璧に、跡形もなく。

互いを思い合っていたはずなのに、それがすれ違い、亀裂を広げていく様は、どんなSFXを駆使したパニック映画よりも身につまされ、求めたはずの幸せが手からこぼれ落ちていく様は、貞子も裸足で逃げ出す恐ろしさ。

でも、女性側から観たらあまりに当たり前で、あまりに理不尽かもしれません。ケイトが行おうとしていることは、心情的には当然のことなのですから。
あと、ユニークなのがキャシー・ベイツの息子として登場するマイケル・シャノン演じるジョン。これが本質をずばずば言い放つ「リア王」の道化みたいなやつですが、やはり舞台演出出身のサム・メンデスならではでしょうか。
というか、この話を「タイタニック」の主演二人で(しかもケイト・ウィンスレットは自分の奥さん)に演じさせようというのは、やはり作家的業に満ちた人ですよ。サム・メンデスは。

もがき続けるのに堕ち続け、最後の最後の朝を迎えた二人の、なんという美しさ、なんという怖さよ。
結局、人間同士が美しく、また人間同士の中にしか恐怖も悲しみも生まれないのです。

この映画、既婚者も未婚者も、男性はまず一人で観て勉強しましょう。「わけがわからん」という人、相当に鈍感だと自覚しましょう。
もし、彼女や奥さんからこの映画を観ようと誘われたら、覚悟すること。(笑)なんか最近の行動を振り返った方が良いかも。
女性は、既婚者なら旦那さんを連れて観て、感想を訊かないでじーっと観察してみましょう。どんな反応を返されることやら。

もっと評価されてしかるべき作品だと思います。
観るべし、というか、必見の一作です。

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プライド

これは金子修介作品の裏ベストワンだ!

一条ゆかり原作のコミックを、平成ガメラシリーズ、「デスノート」2部作の金子修介監督が映画化。ステファニー、満島ひかり主演で描く「プライド」


裕福な家庭の娘として育てられた麻見史緒。亡くなった母は伝説のオペラ歌手として知られており、史緒も母の後を追うようにオペラ歌手を目指していた。
そこで出会ったのは、貧しい家庭で育った少女、緑川萌。子犬のように懐いたかと思うと、己の出自を呪いながらはい上がろうとする萌。
二人はプリマドンナを目指して、火花を散らすのだった。

いやー、これはオモシロイ!
映画が始まって、主演のステファニーのあまりの大根娘っぷりに悶絶し、一方の満島ひかりの変幻自在のド根性演技にノックアウトされる。
映画を観ていると、キャスティングから演出、美術、撮影、何かがすべて少しずつ間違っているように見えるのです。あまりにチープで、あまりに稚拙。あまりに大仰な台詞の応酬。なのにそれが映画のパワーに転換していくものすごさ。

この、昼メロも裸足で逃げ出す、原作のドロドロとした展開を支えるのは、主演二人に守護神のように立つ及川光博、ミッチーのすばらしさです。マンガでしかない、いやマンガそのものといっていい存在を、人間ではなくてマンガのキャラクターとして演じられるのは、ミッチー以外の役者が日本にいるでしょうか。いやいません。「キザなレコード会社の御曹司」というマンガ的記号の固まりのようなキャラクターが存在しているからこそ、主演二人が際だつのです。

主演のステファニーははっきりと大根です。もう久々に煮ても焼いても食えない大根演技を久々に観ました。一方、満島ひかりの肝の据わった演技と対照的で、この二人がステージで歌のバトルを繰り広げるのは、まさに怪獣映画のクライマックスのよう。
そう、これは少女二人による「サンダ対ガイラ」なのです。

ただ、問題はオペラ歌手を目指している二人なのですから、最後のクライマックスはやっぱりオペラで対決して欲しかったなと思います。予算的には難しかったのかもしれませんが、なんだか「NANA」の二番煎じみたいなステージではちょっとね。でもそのチョイスの間違いさえもパワーに変えて圧倒しまうのです。

今後、金子監督もまだまだいろんな映画を撮られることと思いますが、おそらく表のベストとして「ガメラ」「1999年の夏休み」などが並ぶ中、ぶっちぎりの裏ベストとして語り継がれるであろう一作です。

金子作品だけど「ガメラ」じゃないから、と敬遠しているそこのオタクなあなた、正月からユルユルな映画ばっかり観ていて飽き飽きしているあなた、2009年はこれを観ないと損をしますよ。

観るべし! 観るべし! 観るべし!

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感染列島

瀬々敬久監督、妻夫木聡、檀れい主演で描く、ウィルスパニック映画「感染列島」


東京のいづみ野市立病院に現れた一人の急患からはじまった爆発的感染。新型インフルエンザによるものなのか、これまでの療法が効かず、感染は全国に拡大していく。救命救急医の松岡と、WHOから現場調査のために派遣された小林栄子。いったい日本はどうなるのか?

そこそこだなあ。
ウィルスパニック映画として請けた注文を、2時間20分の大作としてまとめる職人としての技からいえば、確かに瀬々監督の今回の仕事は悪くないんです。

郊外都市の市立病院を基本舞台に描くというのは悪くないと思いました。でも「感染列島」というタイトルをつけちゃった以上、スケールをでかくしなきゃいけないので、日本全国の描写になると、とたんに「日本沈没」になっちゃう。
瀬々監督は1960年生まれですよね。同世代で、庵野秀明監督や浦沢直樹とか。オイルショックや「日本沈没」「ノストラダムスの大予言」を思春期に通り抜けたわけで、だから終末感に満ちた画をこれでもかと観てているんだと思います。
それを原風景として再現しちゃうんですよ。スーパーの騒動なんて完全にオイルショックだもんな。

でもちょっとそれも違和感あって、だって阪神淡路大震災でも他の地震でも、結局パニックにはならなかったでしょ。だから、ああいう終末観に満ちた映像が、なんだか違うような気がするんです。

映画として風呂敷を広げようとするのと、一病院でのドラマを描こうとするのと齟齬をきたして、中盤、妻夫木君は病院をほったらかしてなにやっているのさ、てなことになっちゃう。
ここは、外でがんばるキャラとして檀れいを外回りにさせるとか、バランスを考えた方が良かったんではないかなと思います。

それなりに観られる作品ですが、面白いかというとちょっと違う。
平均点より、赤点丸出しの方が面白いのと、CanCanのモデルの5番手ぐらいのモデルさんを使うのと、南海キャンディーズのしずちゃんを綺麗に撮るのとどっちが面白いかって話ですよ。
だからって、底抜け底抜け伊藤英明がとおる、がいいのかっていうと、そこはそれ。あれは底抜けすぎ、日本じゃなくて映画が沈没してますが。

あと、地味にキャストを揃えてて、それがそれなりの演技をするだけに、逆に居心地悪いんですね。
カンニング竹山はこれまでいくつかの作品でもいい演技を見せてますけど、爆笑問題田中はみるからにいっぱいいっぱいの演技で、観てるこっちが別の意味でハラハラしちゃう。そんなキャスティングしなくていいのに。
しかもソフトバンクCMの黒人のお兄さんにいたっては、いつ白い犬が登場するのかとハラハラしちゃう。まさかこれがこの映画のサスペンス演出か?

というわけで、「つまんねー、こりゃ駄作だよ」とも「意外に傑作!」でもなくて、全体を通してそこそこなので、別に観ても観なくても良いんじゃないという、一番悲しい評価だったりするんですよねえ。ああ。

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舞台「鉄人28号」

「機動警察パトレイバー」「攻殻機動隊」「スカイクロラ」の押井守監督が、初の舞台演出として、横山光輝原作の巨大ロボットマンガの原点である「鉄人28号」を舞台化。南果歩、池田成志、ダイアモンド・ユカイ、サンプラザ中野くんらで描く「鉄人28号」


1964年。東京オリンピックを控えた東京では、オリンピックの開催に向けて野犬狩りが行われていた。一方、犬走一直率いる“人狼党”は、その野犬狩りで捕まった、伝説の野犬を奪わんと大塚署長に犯行予告を出した。そこに立ち上がったのは、鉄人28号を操縦する少年探偵金田正太郎。しかし犬走の真の目的は別にあるのだった!


押井監督が「鉄人28号」を舞台化するというのは、宣伝とかで知ってはいたのですが、ひょんなことから、知り合いの方のご厚意で観ることが出来ました。ありがとうございます。

押井監督の作品は、アニメでも実写作品でも舞台的な台詞や間のとり方をすることがあって、ものによってはそれが失敗しているなあと思うことが多いのですが、舞台なら、観念台詞の応酬も、思いっきり間をとろうとも、OKなので、すんなり観られました。押井演出って舞台と親和性高いと思います。
しかも、初舞台にあたって宝塚を意識したらしく、歌あり踊りありのレビュー(もちろん音楽は川井憲次)で、いやあサービスしまくりですよ。

内容はいつもの押井史観による戦後日本を舞台に、人狼党(ううむ、ファンなら思うところあるネーミングですね)や、立喰師が登場する押井ワールド全開。まさか正太郎君がケツネコロッケのお銀と同じ世界にいることになるなんて、思いもよりませんでした。

正太郎君は南果歩が演じていますが、おかげで敷島博士とのほのかにあやしい感じ、そう、元祖ショタコンも表しているし。こういう、アニメだと狙いすぎで意図の空回りに感じる部分が、やっぱりぴったりくるんですよ。

肝心の鉄人ですが、デカい!
舞台中央に御神体のごとく鎮座する鉄人にはびっくりしました。
動くのかって? ふふふ……そこはそれ。


押井作品は、なかなか面白いなあと頭で感じることはあったのですが、感動はしないんですよ。つじつま合ってないけど、アニメーションの動きで圧倒的に感動させられちゃう宮崎駿作品とそこが違うんです。まさに惜しい作品。(うわっ、親父ギャグ)
だけど今回は、作品の向こうに、失った戦後の幻影を見せようとする押井守のテーマが、そもそも観客との了解事項で成立する舞台という形だと、幻をちゃんと観られるんです。鉄人だって空を飛べるんです。
まさか押井作品で感動のクライマックスを味わうとは。
感動しましたよ!


東京では天王洲銀河劇場で1/25まで。大阪では梅田芸術劇場で2/5〜8。
観るべし!

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007/慰めの報酬

6代目ジェームズ・ボンド、ダニエル・クレイグ主演の第2作(通算22作目)は、前作「カジノ・ロワイヤル」の完全なる続編として制作された「007/慰めの報酬」


前作で恋人ヴェスパーを失ったジェームズ・ボンド。復讐を胸に、ヴェスパーを殺した組織を追うが、そこに浮かび上がったのは、環境をビジネスにするドミニク・グリーンという男。グリーンを追うボンドだったが。

007シリーズは、これまで1作1作が独立してお約束の展開やアクション、ユーモアが楽しめるのがお約束。
ところがこの6代目ボンドシリーズは完全に前作の続きとして始まる上、キャラクターの説明もなく、前作を観ていることを前提にしているということに驚きました。
いきなりハードアクションから始まるので、まずDVDで前作を観てから劇場に駆けつけましょう。

前作で魅せた肉体アクションは今回も健在。というより、マット・デイモンのジェイソン・ボーンシリーズかと思うような、たたみかけるカット割りには面食らいました。
しかも、前作は2時間半というシリーズ最長だったのに、今回は106分と極端に短いのです。おかげで、筋を追うのにてんてこ舞いで、何が謎なのか分からなくてねえ。

マーク・フォスター監督以下制作陣は、今回のボンドに、直情型で暗い影を背負わせていますが、ユーモアの欠片もなく片っ端から人を殺していくボンドには、違和感も感じてしまいます。ギャグ満載のゆるゆるだった後期ロジャー・ムーアボンドが原点の自分には、ここまでくるとどうなのかなと思わざるを得ません。ムーアボンドがベストな訳ではありません(というよりシリーズの中じゃ駄作だと思う)、長いシリーズですから、試行錯誤の中で、いまはハード方向に振っているのでしょう。

前述のジェイソン・ボーンシリーズが、21世紀のアクション映画に与えた影響は大きく、例えば、復活したインディ・ジョーンズがあえてクラシックなアクション展開なのは、もちろんシリーズの整合性ももちろんですが、スピルバーグとルーカスの目指した、ジェイソン・ボーンシリーズのアンチテーゼの匂いも感じます。
だってその気になればスピルバーグは「ミュンヘン」でよりハードなものが出来ることは証明済みですからね。そう、「ミュンヘン」に出演していたのは、当時ボンド役が決まる直前のダニエル・クレイグでした。

話はずれましたが、やはり今回の「慰めの報酬」は正・続合わせたダニエル・ボンドの紹介編の後編と思えばいいのでしょう。
最初に書いたとおり、劇場の前に、前作を観るためにレンタル屋さんでDVDを借りましょう。そうすれば、2倍3倍楽しめるはずです。

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ザ・ムーン

ミッション完了の葉巻をふかせ!

アポロ11号が月に着陸して40年、あのアポロ計画がなんであったかを、月へ行った宇宙飛行士たち10人の証言と、当時撮影されたまま眠っていた映像を初めて公開するドキュメンタリー映画「ザ・ムーン」


1961年5月25日。ケネディ大統領の演説で、60年代中に人類を月に到達させるアポロ計画が推進された。
NASAをはじめとした技術者達、このために集められた宇宙飛行士達の努力によって、1969年7月20日、アポロ11号の月着陸とニール・アームストロング船長の言葉で人類史に名を残すこととなった。
あれから40年、あのアポロ計画がなんだったのか、月へ行った宇宙飛行士たち10人が語る。

この映画、去年の早い段階でアップルの映画トレーラーサイト(英語)で予告を観てから、ずっとずっと公開を待っていたんですよ。下手すりゃDVDリリースかなと思っていたので、劇場公開されてうれしい限りです。

アポロ計画のドキュメンタリーはいっぱい出ていますが、これは本当に初めて観る映像がいっぱい。アポロ11号ミッション時の管制室の様子なんていままでなかったし、巧みな編集と適切なインタビューの挿入で、まるでリアルタイムでサターンロケットの打ち上げから月着陸、地球への帰還を観ているような気分になってきます。
40年前のことだし、結果も知っているのに、本当にアポロ11号の月着陸シーンはドキドキするんですよ!

バズ・オルドリンや、「アポロ13」のジム・ラヴェルはもちろん、アポロ11号で、司令船に残ったあのマイク・コリンズ(「20世紀少年」でもネタにされていましたね)の証言などは貴重です。
そして、この映画も含め表舞台にはほとんど出ることのないニール・アームストロングの不在が、なおいっそう消えた英雄として際だってくるのです。

リアルタイムでアポロ計画を知っている人はもちろん、月着陸ねつ造説を先にすり込まれてしまったこどもたちにこそ是非観ていただきたい1作。
がんばれば達成出来ることがあるんですよ。月にだって再び行けるかもしれませんしね。

観るべし!

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2008年度日本インターネット映画大賞日本映画投票

洋画部門に続き、日本インターネット映画大賞の日本映画投票です。

[作品賞投票ルール(抄)]

 ・選出作品は5本以上10本まで
 ・持ち点合計は30点
 ・1作品に投票できる最大は10点まで

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『 日本映画用投票フォーマット 』

【作品賞】(5本以上10本まで)
  「歩いても歩いても」    8点
  「闇の子供たち」      5点
  「ブタがいた教室」     4点
  「クライマーズ・ハイ」    3点
  「K-20 怪人二十面相・伝」 3点
  「イエスタデイズ」      2点
  「パコと魔法の絵本」    2点
  「崖の上のポニョ」     1点
  「人のセックスを笑うな」  1点
  「おくりびと」         1点
【コメント】
全体的に邦画は社会派に寄っているかなと。実はちまたで高評価の「接吻」「ぐるりのこと。」あたりを見落としているのが痛いのですが、落ち葉拾いで観た「トウキョウソナタ」が気分的なものがあったのかもしれないけど、イマイチだったんですね。やっぱりこれは作品との縁ですね。半ば義務的なものもあって毎年入れていた松竹映画が「おくりびと」を除くと低調だったのでランクインさせられなかったのが残念でした。しかも、今年はシネマ歌舞伎を含めると3作品も公開された山田洋次監督作品を入れなかったんです。入らなかったと言うべきか。

代わりといっては何ですが、1位の「歩いても歩いても」は凄かった! ダイアローグがここまで完璧な映画は近年ありません。小津映画などから受け継ぎ21世紀に是枝作品が到達したものは、大船撮影所がなくなって、継承というものが、大船のスタッフではなく、ここに隔世遺伝したのかと。

あと「K-20 怪人二十面相・伝」は、観る前は不安でしたが、期待値が低かったせいで(失礼)、より面白かったですよ。
あ、「ポニョ」ね、「ポニョ」。はっきりいって宮崎アニメの中では駄目だと思う。駄目だと思うけど、ここまで1年楽しめたんだから、それだけインパクトあったんですよ。「母べえ」なんて観てから1ヶ月したらすっかり忘れてたもん。(あ、いっちゃった)
「人のセックスを笑うな」は2時間切れば大傑作だったんだけどな。惜しい作品でした。

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【監督賞】              作品名
   [是枝裕和] (「歩いても歩いても」)
【コメント】
 演出・脚本としても、是枝作品のベストですし、もちろん今年のベスト映画。

【主演男優賞】
   [江口洋介] (「闇の子供たち」)
【コメント】
 気合いの演技でした。

【主演女優賞】
   [永作博美] (「人のセックスを笑うな」)
【コメント】
 ちょっと美人すぎる気もするけど、まあまあかな。

【助演男優賞】
   [妻夫木聡] (「闇の子供たち」)
【コメント】
 正確には、「ブタがいた教室」と合わせ技で一本。

【助演女優賞】
   [宮崎あおい] (「闇の子供たち」)
【コメント】
 正確にはドラマ「篤姫」の活躍と合わせ技で一本。

【新人賞】
   [甘利はるな] (「ブタがいた教室」)
【コメント】
 「コドモのコドモ」と合わせ技で一本。

【音楽賞】
  「崖の上のポニョ」
【コメント】
もうこれしかないでしょう。ポニョ。
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【勝手に○×賞】
   [白組] (「K-20 怪人二十面相・伝」)
  「特殊効果賞」
【コメント】
 やはり「ALWAYS」以前以後の映画の特撮レベルをあげたことは評価しないと。
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 この内容(以下の投票を含む)をWEBに転載することに同意する。
(同意しない方は「同意する」を「同意しない」に書き改めて下さい)
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2008年度日本インターネット映画大賞外国映画投票

毎年、インターネット上での投票で決まる「日本インターネット映画大賞」
今年も2008年度の投票をします。(投票はブログへのトラックバックによって行われます。
他の方もご参加ください。

まずは洋画部門です。

[作品賞投票ルール(抄)]

 ・選出作品は5本以上10本まで
 ・持ち点合計は30点
 ・1作品に投票できる最大は10点まで

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『 外国映画用投票フォーマット 』

【作品賞】(5本以上10本まで)
  「アイアンマン」        5点
  「庭から昇ったロケット雲」 4点
  「ミスト」             4点
  「僕らのミライへ逆回転」  4点
  「潜水服は蝶の夢を見る」 3点
  「イントゥ・ザ・ワイルド」   3点
  「エグザイル/絆」       3点
  「ウォーリー」         2点
  「バンテージ・ポイント」   1点
  「クローバーフィールド」   1点
【コメント】
ザ・男の子映画。
それに尽きるなあ。1位は悩んだ結果これに。社長最高!
なぜ「ダークナイト」が入ってないかというと、悩めるヒーローはやだなと。ちょっと飽き飽きなんだよね。
毛色がちょっとだけ違うのは「潜水服は~」かもしれないけど、これはカミンスキーの凝りに凝った撮影に敬意を表して。
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【監督賞】              作品名
   [マイケル・ポーリッシュ] (「庭から昇ったロケット雲」)
【コメント】
 ポーリッシュ兄弟の夢に敬意を表して。ストレートな演出になかなか泣かせる作品でした。

【主演男優賞】
   [ロバート・ダウニー・Jr] (「アイアンマン」)
【コメント】
 社長最高!

【主演女優賞】
   [ヴァージニア・マドセン] (「庭から昇ったロケット雲」)
【コメント】
 内助の功としての地味ながら地に足の着いた演技に好感が持てます。

【助演男優賞】
   [トビー・ジョーンズ] (「ミスト」)
【コメント】
 おいしい役どころですね。

【助演女優賞】
   [マーシャ・ゲイ・ハーデン] (「ミスト」)
【コメント】
 今年一番の怪演でした。

【新人賞】
   [      なし     ] (「        」)
【コメント】
 毎年、新人が誰かよく分からないのです。

【音楽賞】
  「クローバーフィールド」
【コメント】
 「クローバーフィールド」の伊福部オマージュに敬意を表して

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【勝手に○×賞】
   [ベン・バート] (「ウォーリー」)
  「音響効果賞」
【コメント】
 この映画の主役はベン・バートの音響ですよ。

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(同意しない方は「同意する」を「同意しない」に書き改めて下さい)
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チェ 28歳の革命

新春デル・トロまつりその2
またの名を「男はやっぱりキューバ葉巻を吹かせ!」の巻

スティーブン・ソダーバーグ監督、ベニチオ・デル・トロ主演により、チェ・ゲバラの生涯を二部作で描く大作。その第一部は、キューバ革命までを描いた「チェ 28歳の革命」


ゲバラは、南米各地を放浪後、メキシコでフィデル・カストロとの出会いにより、キューバの革命活動に加わっていく。

いやー、ここまで淡々とした映画になっているとは。
そもそもソダーバーグという人は、映画の度に、そのルックから何から違うパターンを生み出してきた(「オーシャンズ」シリーズと、「トラフィック」「エリン・ブロコビッチ」が同じ監督とは!)けれど、このチェ・ゲバラ二部作の第一部は、ゲバラのキューバ革命までの話を、盛り上がるエピソードを意図的に外しつつ、ほとんど客観的に描いていくので、なんだか肩すかしも味わうかもしれない。
ベニチオ・デル・トロの演技も、地味ながらもゲバラを熱演……と書けばそれなりに評論文ぽいんだけど、まあそんなものかという感じ。

配給会社が本編前にゲバラの映画までの半生を説明したオマケをつけているのは、観客に敷居を低くするためなんだろうけれど、ほとんど有効になっていない。「レッドクリフ」の時にも思ったけど、典型的な蛇足ってヤツです。
なにせこの映画を観ても、中南米の歴史の中での、ゲバラの行動の全体像がわかるわけではないのです。ということはソダーバーグ以下制作側が、意図的にそういう説明を避けたってことですからね。
おすぎがCMの宣伝文句で「ゲバラをTシャツでしかしらないあなたはこれを観なさい」といってみたって、お勉強としてのゲバラ伝記映画は、ここにはないのです。

今回の第一部の前日談でもある、南米放浪記は、ガエル・ガルシア・ベルナル主演の「モーターサイクル・ダイアリーズ」がありますので、これをご覧になるのもいいかも。
しかもガエル・ガルシア・ベルナルはキューバ革命のゲバラとカストロを描いたTV映画「チェ・ゲバラ&カストロ」というのがあるらしいので、これの方がお勉強にはなるかもしれません。(←この映画は未見です)

とはいえ、本編後に流れた第二部「チェ 39歳 別れの手紙」はなんだか話が転がっていきそうで、これは期待できそう。
実際、この第二部から先に撮っていったそうで、最終的評価はそれを観るまで持ち越しかな。

もうひとつ、この映画の注目点は、4KデジタルのカメラREDで撮ったことで、シネアルタとかパナソニックのバリカムより、圧倒的に高い解像度だなと。もうここまで来るとフィルムとの区別がつかないですよ。
しかも、第一部がシネスコサイズ、第二部がビスタサイズという、フレームサイズまで変えているとか。これはチェックしないと。


しかしなんですね、二部作で、配給会社がつけた余計な歴史の解説があって、本編後に予告がついてって、デジャブですねえ。ついでに本編で鳩飛ばしておけば良かったのに。(笑)

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ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

新春デル・トロまつりその1
またの名を「男はキューバ葉巻を吹かせ!」の巻

「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロ監督最新作は、ロン・パールマン主演のアメコミ原作映画第2弾。人間に育てられた悪魔ヘルボーイの活躍を描く「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」


人間の手で育てられた悪魔ヘルボーイ。半魚人の相棒エイブ、妻にしてパイロキネシスの使い手エリザベスと共に、超常現象捜査防衛局のエージェントとして活動していた。極秘のはずが、目立ちすぎるヘルボーイの活動に頭を悩ますの局長のマニングを尻目に、今日も大暴れ。一方エルフの王国の復活をかけて、不滅の兵士ゴールデン・アーミーを蘇らせようとする、エルフのヌアダ王子。双子の妹ヌアラ王女が持つ王冠の一部を手に入れようとする。それを阻止しようとするヘルボーイたちだったが。

前作「パンズ・ラビリンス」が高い評価を得てしまったので、同じデブ・ヒゲ・メガネ・オタク監督の中でも、ニュージーランドのセレブになってしまったピーター・ジャクソンや、いつまで経っても「アバター」が完成しないジェームズ・キャメロンのように、なかなか撮らない監督になってしまうとかいうこともなく、製作総指揮で「永遠のこどもたち」を手がけ、そして自身の人気作「ヘルボーイ」の第二作もここに登場! しかも人形アニメあり、怪獣映画あり、カンフーアクションあり、モテナイくんの恋愛話あり、エルフも登場、そしてクライマックスはアンドロ軍団との対決だ!

実は「パンズ・ラビリンス」の不満は、ちょっとクリチャーの活躍少ないんじゃないの? というところにあったのですが、どうしてどうして、今回はどんだけ出すんだというばかりのてんこ盛り。中盤のビオランテ(←本当の名前忘れた)との対決は、市街での巨大感の出し方が素晴らしく、「クローバーフィールド」のスタッフは次のデル・トロ組で勉強してから「クローバーフィールド2」を撮ってもらいたいです。

エルフ登場でちょっとエルフの王国も登場しますが、これは次回作「ホビットの冒険」への布石でしょうか。これがメチャメチャ強いねえ。このノリでデル・トロにエルリック・サーガも映画化して欲しいです。

アンドロ軍団ことゴールデン・アーミーはCGなんですが、これもライブアクションとの合成もそれなりにマッチしてて、宇多田ヒカルの元旦那は、これを百回観てから「キャシャーン」を撮って欲しかった。

歯車アクションは宮崎駿「ルパン三世 カリオストロの城」とかジャッキー映画のエッセンスも入れつつ、というか、片っ端からおいしいオマージュの嵐。さすが、メキシコのデブ・ヒゲ・メガネ・オタク監督はアクセル全開です。
どうせカリ城をパクるなら、ここまで徹底してやって欲しいです。って誰に向かって言っているんだか。良家の子女のたしなみですわ。はーはっはっはっはっ。

音楽選曲があまりにベタすぎて、微笑ましいかぎり。
まさか「ヘルボーイ」のエンディングが、こんなお花畑でランランランなことになるとは思いもよらず。「スター・ウォーズ」のルーカスほどではないけれど、ラブシーンがお花畑演出(別の言い方でいうと、大人のラブシーンにならない)になるのが、弱点でもあり、強みともいえるかな。
ま、大人のラブシーンとかいって、日本じゃ「愛ルケ」が関の山だからなあ。
あれも別方向のお花畑演出だけど。


雨後の竹の子のように登場するアメコミヒーローもののなかでも、非常に出来の良い「ヘルボーイ」シリーズですので、前作を観ていなければ、今すぐ近所のレンタル屋さんにいってDVDを借りて観て、劇場に駆けつけましょう!
観るべし!

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ゴッドファーザーPart1(リストレーション DLP上映)

完璧な映画など存在しない。しかし「完璧により近い映画」というものがあるとしたら、これはその一本である。

70年代初め、無名の監督と、一人の伝説の俳優と無名の俳優陣によって撮られたギャング映画が、伝説の名作となってはや三十数年。デジタル技術でリストレーションされ、DLP上映で公開当時の映像を蘇らせた「ゴッドファーザー」

1947年。娘コニーの結婚式を迎えた目出度き日に、父親であるヴィトー・コルネオーネは困り果てた男の依頼を受けていた。暴行された娘の仇をとってほしいと。ヴィトーは承知する。彼は、コルネオーネファミリーのドンとして君臨する“ゴッドファーザー”なのだ。


最近ブルーレイも出た「ゴッドファーザー」だけれど、まさかデジタル修復されてDLP上映されているとは知りませんでした。「これは行かねば」と思ったのですが、タカシマヤタイムズスクエアでリバイバル上映の名作「アラビアのロレンス」よりも宣伝してない気がします。
「アラビア~」はあのタカシマヤタイムズスクエアの堅い椅子で4時間という苦行を考えると二の足を踏みますが、こっちは一応最新シネコン新宿バルト9でのDLP上映ですから、まあいいかと。

考えてみると、バルト9へ行ったのは、「ブレードランナー」のDLP上映以来なので、そういうやむにやまれぬ理由でもないと行かない映画館なのです。だって、一回行ってみたら、手際は悪いし、導線メチャメチャだし、各種の割引は使えないしで、いいことないんだもの。
だけど、今回はレイトショーでお客も少ないせいかチケット買いも苦労もなく、しかも日本映画テレビ技術協会会員証が使えましたよ、おお、いつのまに。


それはともかく、本題の「ゴッドファーザー」ですが、デジタル修復され、フィルムより安定した映像で観られるということが大きいメリットです。
ゴードン・ウィリスのアンバー系の色使いによる重厚な映像、マーロン・ブランド以外はほとんど無名の役者による火花を散らした演技。(当時は)ショッキングなアクション演出など、人生のなかでこれを観ておかねば、いったい何を観るべきなのかと言わずにはいられません。

二流のギャング映画の企画を、イタリア系アメリカ人の一家の年代記という重層な物語にしたのは、まさしく当時のコッポラの才気によるものでしょう。
マフィア一家のなかで、普通の青年でありたいと願っていたマイケルが、父の跡を継ぎ、ゴッドファーザーとなっていく姿は、コッポラそのものです。
しかし、その期待に応えたアル・パチーノの演技がまた素晴らしい。本当に純朴な青年からファミリーのドンへと成長していくんですから。ファーストシーンとラストシーンで顔から何もかも違うんですよ。

一時期は何度もビデオで繰り返し観ていたほど大好きな映画ですが、今回改めて、時計でタイムを計りながら観て、なるほどさすがはがっちりとした三幕構成なのかと、感心しながら観てました。

ここで三幕構成について私が語るのもあれですが、基本的にハリウッド映画は三幕構成になっていて、第一幕、第二幕、第三幕は、だいたい1:2:1のランニングタイム割になっています。
上映が2時間の映画だと、30分:60分:30分になります。
「ゴッドファーザー」は約3時間の映画なので、45分:90分:45分という割合になるわけです。
(以降はストーリーに言及しているので、観ていない方はご注意を)

「ゴッドファーザー」は、暗い部屋でヴィトーが依頼人の話を聞いているところから始まりますが、そこからコニーの結婚式、ジョニーの依頼を受けてトムがハリウッドに飛び、そこでプロデューサーの家でショッキングな出来事が起きるまで。ここでゴッドファーザー、ドン・コルネオーネとそのファミリーの人物紹介と背景が説明されます。ここまでが45分の第一幕。
第二幕は、麻薬の売買を持ちかけるソロッツオとの交渉決裂から、ヴィトーが襲撃される、そして抗争が激化する中でマイケルがファミリーの仕事をするようになり、父の後を継ぐ道を歩み出す展開部。ここのラストは、長男ソニーの襲撃と、マイケルの最初の妻の爆発事故死。ここまでが90分。
第三幕は五大ファミリーの会合から、マイケルのドンへの成長、ヴィトーの死、そしてクライマックスの血染めの洗礼式というわけです。ラストシーンまで45分。
3時間の大作も分割してみると、ちゃんとそうなっているんですね。


という見方が良いのかどうかはともかく、物語構成の勉強をしたい方は、時計を片手に観ると、いいと思います。ただし、ハリウッド映画はきれいに次回配分どおりに三幕になっていることがほとんどですが、日本映画とかだとそうじゃなかったりするので、できればハリウッド映画でやってみるといいと思います。

例えば、「ローマの休日」だと、あれは2時間の映画なので、オードリーがグレゴリー・ペックの部屋で最初の夜を過ごすところまでで、第一幕の約30分でしょう。確認しないで適当に書いてますが、多分間違ってないと思います。DVDをお持ちの方は確認してみてください。当たってたらなんかおごってください。(笑)

名作映画は、何度観ても飽きないですが、そのうち1回ぐらいはこういう見方をするのもありというところで。
上映期間が短いようですが、おみのがしなく。観るべし。

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永遠のこどもたち

「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロが製作となり、スペインで製作された、見えないこどもたちの霊とのホラーファンタジー「永遠のこどもたち」

ラウラはかつて孤児院で仲間と一緒に暮らしていた。成長し結婚したラウラは、閉鎖された孤児院の屋敷を買い取り、夫と息子シモンと共に暮らし、孤児院を再開させようとした。しかし息子のシモンは、見えないこどもたちの存在を語るようになり、不安にかられるラウラ。そして孤児院開所のパーティの日に悲劇が起きるのだった。

スペインにも「だるまさんがころんだ」があるんだー。
ということはともかく、ホラー演出もありつつ、スピリチュアルな世界にはいるこの映画、「フライトプラン」や「フォーガットン」の「消えたこどもたち」パターンの変奏ですね。
それよりも、このパターンの映画の元ネタといってもいい、「バニー・レークは行方不明」から、タイトルシークエンス(ソウル・バスだよ)をまんま持ってきているもんなあ。 ただし、この映画、知ってはいるんだけど、観たことはないのよね。DVDとかもないみたいだし、残念。

この手の「消えたこども」パターンって、物語最初のインパクトに比べると、謎解き部分でガックリすることが多い(「フライトプラン」とかさ)のですが、これはいい出来でした。キリスト教的霊魂話には乗り切れないこともあるのですが、現実的オチの部分と、ファンタジックな部分とのバランスと繋ぎが良いので、観ている間はすんなりと受け入れられます。
これも、誰しも経験のあるであろう、こどもにしか見えない世界を物語の基調にしているからなんでしょうね。
いくつか整合性がとれていないけれど、それはまあその場のショック演出を優先しているんだろうなと、ギリギリセーフでしょうか。
この映画をラウラの贖罪の物語と観ることも出来るし、悲劇とも言えるかもしれないけれど、最後には不思議と救いと感動があります。

「パンズ・ラビリンス」でもギレルモ・デル・トロがブレイクしましたけど、今作のファン・アントニオ・バヨナ監督もデビュー作でこれだけの作品をものにすると、さらにブレイクするかもしれません。先物買いで観ておくことをオススメしますよ。観るべし。


ところで、このあともデル・トロ監督作「ヘルボーイ / ゴールデンアーミー」もすぎに公開されるし、「チェ」2部作も公開だし、2009年はデル・トロ祭りですね!


え、デル・トロが違うって?

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2009年のご挨拶と2008年映画ベスト

というわけで、2009年となりました。本年もよろしくお願いいたします。

年越しにあわせて、自分のサイト「FILMDAYS」、一度終了してサイトを閉じていたのですが、色々思うところがあって、再開しました。

サイトの中で書いていた「山田洋次の軌跡」という山田洋次監督「男はつらいよ」以外の全作レビューが、閉めちゃってから時々読み返す必要があったりしたときに自分で読めなくて面倒だったんです。なので、アーカイブとしての利用を目的に、再度アップしました。
ただし、もともとがFrontPage2000という古いwebサイト作成ソフトで作っていたので、Macbookメインになった今となっては、今更これを使って更新し続けるのも面倒。なので、山田洋次作品今年の公開作「母べえ」「人情噺 文七元結」「連獅子」それに新作「おとうと」の情報まで付け加えてアップしましたので、ここまでにしておきます。
何かのお役に立てるのであれば、是非活用ください。

さて。
前置きが長くなりました。
2008年映画の個人ベストです。今年は邦洋あわせて113本。

洋画
1位「アイアンマン」
2位「庭から昇ったロケット雲」
3位「ミスト」
4位「僕らのミライへ逆回転」
5位「潜水服は蝶の夢を見る」
6位「イントゥ・ザ・ワイルド」
7位「エグザイル / 絆」
8位「ウォーリー」
9位「バンテージ・ポイント」
10位「クローバーフィールド」
次点「ドラゴンキングダム」

ザ・男の子映画。
それに尽きるなあ。1位は悩んだ結果これに。社長最高!
なぜ「ダークナイト」が入ってないかというと、悩めるヒーローはやだなと。ちょっと飽き飽きなんだよね。
毛色がちょっとだけ違うのは「潜水服は~」かもしれないけど、これはカミンスキーの凝りに凝った撮影に敬意を表して。


邦画
1位「歩いても歩いても」
2位「闇の子供たち」
3位「ブタのいた教室」
4位「クライマーズ・ハイ」
5位「K-20 怪人二十面相・伝」
6位「イエスタデイズ」
7位「パコと魔法の絵本」
8位「崖の上のポニョ」
9位「人のセックスを笑うな」
10位「おくりびと」

全体的に邦画は社会派に寄っているかなと。実はちまたで高評価の「接吻」「ぐるりのこと。」あたりを見落としているのが痛いのですが、落ち葉拾いで観た「トウキョウソナタ」が気分的なものがあったのかもしれないけど、イマイチだったんですね。やっぱりこれは作品との縁ですね。半ば義務的なものもあって毎年入れていた松竹映画が「おくりびと」を除くと低調だったのでランクインさせられなかったのが残念でした。しかも、今年はシネマ歌舞伎を含めると3作品も公開された山田洋次監督作品を入れなかったんです。入らなかったと言うべきか。

代わりといっては何ですが、1位の「歩いても歩いても」は凄かった! ダイアローグがここまで完璧な映画は近年ありません。小津映画などから受け継ぎ21世紀に是枝作品が到達したものは、大船撮影所がなくなって、継承というものが、大船のスタッフではなく、ここに隔世遺伝したのかと。

あと「K-20 怪人二十面相・伝」は、観る前は不安でしたが、期待値が低かったせいで(失礼)、より面白かったですよ。
あ、「ポニョ」ね、「ポニョ」。はっきりいって宮崎アニメの中では駄目だと思う。駄目だと思うけど、ここまで1年楽しめたんだから、それだけインパクトあったんですよ。「母べえ」なんて観てから1ヶ月したらすっかり忘れてたもん。(あ、いっちゃった)
「人のセックスを笑うな」は2時間切れば大傑作だったんだけどな。惜しい作品でした。


ジャンル別のベストも含め、邦洋それぞれのベストテンを、改めて別発言で書きます。

そんなわけで、2009年も良い作品に出会えますように。

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