レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで
ジェームズ・キャメロンの大ヒット映画「タイタニック」の主演、レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレットの二人が、11年ぶりに共演。「アメリカン・ビューティー」のサム・メンデス監督が、都市郊外で暮らす夫婦の虚無と崩壊を描く「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」。
1950年代のアメリカ。大手企業で働くフランク、女優志望のエイプリル。二人は結婚し、二人のこどもにも恵まれた。都市郊外の住宅街“レボリューショナリー・ロード”に家を買い、他人がうらやむまさに理想のカップルのはず、だった。
しかしいつしか二人の間に、虚しさと気持ちのすれ違いが起きていく。そこで、お互いにやり直そうと、エイプリルの提案で二人はある計画を立てるのだが。
いや、恐ろしい。
サム・メンデスは「アメリカン・ビューティー」でも、都市郊外で暮らす家庭の悲劇を描いたけれど、これは理想のカップルが完全に崩壊していく姿をどこまでも見つめていく。「幸せが音を立てて崩れ落ちていく」なんて常套句があるけれど、この映画、本当に2時間の上映時間の間、主役二人の幸せが、ガラガラと崩れ落ちていくのです。見事に、完璧に、跡形もなく。
互いを思い合っていたはずなのに、それがすれ違い、亀裂を広げていく様は、どんなSFXを駆使したパニック映画よりも身につまされ、求めたはずの幸せが手からこぼれ落ちていく様は、貞子も裸足で逃げ出す恐ろしさ。
でも、女性側から観たらあまりに当たり前で、あまりに理不尽かもしれません。ケイトが行おうとしていることは、心情的には当然のことなのですから。
あと、ユニークなのがキャシー・ベイツの息子として登場するマイケル・シャノン演じるジョン。これが本質をずばずば言い放つ「リア王」の道化みたいなやつですが、やはり舞台演出出身のサム・メンデスならではでしょうか。
というか、この話を「タイタニック」の主演二人で(しかもケイト・ウィンスレットは自分の奥さん)に演じさせようというのは、やはり作家的業に満ちた人ですよ。サム・メンデスは。
もがき続けるのに堕ち続け、最後の最後の朝を迎えた二人の、なんという美しさ、なんという怖さよ。
結局、人間同士が美しく、また人間同士の中にしか恐怖も悲しみも生まれないのです。
この映画、既婚者も未婚者も、男性はまず一人で観て勉強しましょう。「わけがわからん」という人、相当に鈍感だと自覚しましょう。
もし、彼女や奥さんからこの映画を観ようと誘われたら、覚悟すること。(笑)なんか最近の行動を振り返った方が良いかも。
女性は、既婚者なら旦那さんを連れて観て、感想を訊かないでじーっと観察してみましょう。どんな反応を返されることやら。
もっと評価されてしかるべき作品だと思います。
観るべし、というか、必見の一作です。





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