WOWOWドラマW「Go Ape ゴー・エイプ」
WOWOWが新人発掘を目的として、行っているWOWOWシナリオ大賞。受賞作は、映像化がなされます。
その第1回WOWOWシナリオ大賞を受賞した杉山嘉一さんのオリジナルシナリオを、岸谷五朗、城田優主演、「シャカリキ!」の大野伸介監督が演出した、ドラマ「Go Ape ゴー・エイプ」。3/28(土) 21:00より放映されました。
なんでまた、このドラマの話を書いているかというと、この「Go Ape」のシナリオを書き、栄えある第1回WOWOWシナリオ大賞を獲った杉山嘉一さんは友人だったりするので。映画「HIRAKATA」で監督デビュー、監督してはネットドラマ「探偵事務所5」や「2005年のロケットボーイズ」、シナリオライターとして「エリートヤンキー三郎」などを手がけています。
最初、受賞の話を聞いたときには、ごく単純にすごいなあなんて思っていたのですが、こうしてドラマになるとまた一味違うすごさを感じますね。
冴えない四十路のサラリーマン尾子(岸谷五朗)は、会社の宴会の帰り、深夜の公園で高校生三人組に襲われ、大けがを負う。復讐を誓った尾子は、彼らを捜し出すが、その一人、萩原由紀夫もまた、内に怒りを秘めていた。尾子と由紀夫、世代を超えた互いの怒りが、親や周囲の人々、ヤクザや警察を巻き込んだ暴力の連鎖となっていく。果たしてこの戦いの行方は?
オンエアされたドラマを観ましたが、なるほど、暴力と戦いのなかでしか通じえない男同士の心情という、ロバート・アルドリッチかペキンパーを、この現代日本を舞台にぬけぬけとやって、かつそれを俯瞰として見る批判的な目線を持ち合わせた展開でした。
主演のふたり、岸谷五朗と城田優はなかなか良いキャスティングだったと思います。岸谷さんの駄目サラリーマンが、もう少し弱々しい感じが出てればベストでしたが、ある程度の中年で、暴力によって人間性を取り戻しつつ、今度は抑制が効かなくなって暴走する様までを、体現していたと思います。
城田優も、ちょっといないタイプだけに逆にエリート高校生の雰囲気は出ていたと思うし、これも尾子によって己の抑えられていた獣性をむき出しにする姿が良かったと思います。
他の登場人物は狙いでそうしたのだと思いますが、結構ステレオタイプなキャラクターになっていたのですが、いくつかユニークなキャラクター(プリン好きのヤクザのボンボンとか、ちゃらい若手刑事)も配置しつつ、ちょっと生かし切れてなかったのが悔やまれるところ。
暴力のインフレという展開をドラマでやる限界も見え隠れして、画が貧しいととたんに嘘くさくなっちゃうとか、勢いで押そうとして、編集がそうなっていないから間延びしちゃうとか、演出の惜しさは感じるところはありました。
アルドリッチの「北国の帝王」とかあんな感じ出しつつ、でも男臭い世界の爽快感だけではないところに持っていこうという、その心意気や良し、というところでしょうか。
それはともかく、こうして身近なところに、がんばった人の姿を見ると、刺激を受けますね。うん。
こっちもがんばらなきゃ。
第3回WOWOWシナリオ大賞募集もはじまっています。
我と思わん方は、挑戦してみてください。






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