サントラCD「男はつらいよ 寅次郎音楽旅」
「男はつらいよ」40周年プロジェクトのひとつとして登場したCD二枚組、全100曲という圧倒的ボリュームで迫る、「男はつらいよ」サウンドトラックの決定盤、「男はつらいよ 寅次郎音楽旅~寅さんの“夢”“旅”“恋”“粋”~」。
これまで、「男はつらいよ」のサントラCDはいくつか出てて、1作から47作までを4枚にまとめた「サウンドトラックヒストリー」、リリー4部作をまとめた「リリーと寅次郎」、寅さんの台詞をまとめた「寅さん発言集」、マドンナのテーマ曲をまとめた「歴代マドンナ名曲集」などありましたが、今回は、全48作の膨大な録音テープから、作曲家山本直純の手による数々のテーマ、作品中で使われたクラシック曲からチョイスして、タイトルどおり「男はつらいよ」という大河ドラマを、音楽で再構成してあります。
だから、最初の1トラック目の松竹ロゴタイトルからはじまり、実質寅さんの口上がテーマ曲前にしかないにもかかわらず、寅さんの旅先での出会い、マドンナの登場、とらやでのやりとり、旅への出発、失恋、といういつもの物語が音楽だけでよみがえってくるのです。
それを可能にしたのが、偉大なる山本直純の名曲の数々、それを演奏した演奏家のみなさん。シリーズを観た人なら誰もが耳に残っている、寅さんが失恋から柴又駅へ旅に出る、あのもの悲しいクラリネットソロに涙することでしょう。
CD二枚組ですが、本当ならアナログレコードの時代よろしく、制作者はA面B面といいたいのではないかと思います。2枚目の「男はつらいよ」のテーマ曲にあれをチョイスするあたり、憎い演出です。最後のトラック前とか、頭の中でフェードアウトして、夏なら入道雲、お正月なら凧揚げの画が思い浮かんでラストの曲を聴いてしまうんですね。
まったく「男はつらいよ」を知らない人には、名台詞の数々が収録された「寅さん発言集」を入門編としてオススメします。これなら落語のCDを聴くように楽しめますから。
ですがファンなら今回の「寅次郎音楽旅」を聴きながら、ライナーノーツなしで「これは何作目の曲だ!」と当てるも良し、それもなく単に曲に聴き惚れるも良し、聴けば聴くほど味わいのあるCDだと思います。
一家に一枚、お手元にどうぞ!








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